2024/10/15
「さわれるほしのしゃしん展」宇宙のイベントに参加してきました!
「さわれるほしのしゃしん展」とは?
以前の記事でもご紹介させていただいた佐久間理江氏(福島県立須賀川支援学校郡山校)が主催する、インクルーシブ天文学のイベントです。2024年8月11日に福島県こむこむ館にてイベントが行われ、視覚障がいを抱えた方々が「宇宙を触り、体感することができる会」でした。主にブラックホールの模型、太陽系のスケールを表した模型、宇宙の天体の写真が立体コピーされている図面や模型などが用いられました。
参加への経緯
以前からお世話になっている佐久間氏からお声がかかり、イベントでの宇宙天体(主にブラックホールと太陽系)の解説・講師役として長澤赳志が参加しました。
当日
当日はこむこむ館内の和室に会場を設営し、机を並べ、模型などを展示しました。当日来館された視覚障がいを抱えた方々に、佐久間氏が作成したM87ブラックホールの模型と太陽系天体スケール模型を使用し、宇宙の解説をしました。イベントは午前からスタートし、午後まで行われ、たくさんの方々が来場されました。
解説は講義のように一方的に行うのではなく、訪れた方々とお互いに会話をし、常に模型を触りながらの体験を交える形式で行いました。その中でとても印象的だったことが、「今までブラックホールはわからなかったけど、今日でブラックホールがわかった。これからブラックホールのニュースを耳にしたら、何を話しているのかわかる!」という言葉をいただいたことでした。
今までは「宇宙は触れないからわからない、興味を持てない」と、視覚障がい者にとって宇宙は遠い存在だった背景がありますが、一人一人と寄り添い、宇宙について「会話」をすることで、お互いに宇宙という存在を感じることができました。まさにイベントの題名を体現するような場でした。
また、同館内に併設されているプラネタリウムでは「Feeling Planetarium」という、夏の夜空を点図を用いて感じるというイベントも同時に行われていました。こちらも触りながら、宇宙を感じるというテーマのプラネタリウムで、「さわれるほしのしゃしん展」と同時に楽しめるプログラムでした。
今後
私たちCurascopiumの現在取り組んでいる企画として、音で感じる宇宙というテーマでプラネタリウム作成を行っています。今回参加した、視覚以外の感覚で感じる宇宙をテーマとしたイベントを通して得た経験や現場での声を活かして、作成に着手していきます。